* 俘虜


けたたましく薄暗い部屋に鳴り響く
ベットの上で肌触りの良いベビーピンクの毛布に包まり夢の中を彷徨っていたは、その白い腕だけを出し音の出所を探した

「ふぁぁい…どちら様ですかぁー?」
『寝惚けているのか?貴様!』
「イザーク・ジュール様ですか、そうですか…おやすみなさい」
『貴様!いい加減に起きろ!!何時だと思っているんだ!!』

やっとその身を起こし、ぼんやりと宙を彷徨う視線を枕元の時計に向ける
秒針が規則正しく時を刻み、長針と短針が重なり合おうとしていた
慌ててカーテンを開けると日は高く上り、眩しい日差しが一気に部屋に差し込む
その眩しい光の中に過去の記憶が鮮明に、その一挙一動が正確に猛スピードで流れていく
先日の戦い内容を思い返すほどに、相手がいかに強かったか思い知らされる
ナチュラル相手と高を括っていた事が恥ずかしくもあった
真剣勝負なのに命を奪わないず、その結果、残されたものを苦しませる屈辱を与える残酷さ

起きたばかりのベットにまた横たわり毛布を頭から被る、気の抜けたため息をついて
心を千々に乱す

『もう俺は知らんぞ!貴様は一日中そこでひとり腐ってろ!!』

怒った
イザークはいつもいつも不機嫌
でも、私を愛してくれて、いつも見ていてくれる
だからつい、甘えすぎちゃう

「ごめんなさい…私が悪うございましたぁ………ご主人様」
『あぁ、そうだ、分かったのなら、さっさと中に入れろ』

卑屈なまでに深々と頭を下げ部屋の扉を開けたの頭をくしゃりと撫でる
憂鬱の原因はイザークの目にも明白だった

「ストライクなら俺が必ず討つ」

ザフトレッドに袖を通す為にどれほどの鍛錬を重ね、どれほど苛烈な経験を経てきたのか知っていた
人知れず、その小さな身体を酷使し得た誇りをアイツは砕き、この上ない屈辱を心に刻み込んだ

「そんなの嫌だ!アレは私の獲物よぉぉぉぉ」
「貴様は、俺だけを見てろ。他の男を追うことは許さん」

ストライクだけは俺が打ち落とさなければ気が済まない
ナチュラルのくせに生意気なんだよ
俺の女の心に入り込むなんて

「なんかそれ間違ってない?敵は男も女もなく、討つべき相手を討つべき時に正確に撃ち落すってだけだと思うよ?」
「うるさい、屁理屈ばかり並べるな!」
「また、怒った…」
「何か言ったか!」
「何でもないです…」

不満げに尖らせる紅い唇、大きな瞳を縁取る長い睫、ふわりと柔らかい髪、白い曲線を描く身体、優しく包む声、甘い吐息、全て俺だけのモノだ
手に取るの白く細い手の甲に唇を落とし誓う

、愛している」

だから、頼む
その瞳に俺以外を映さないでくれ
その唇からその声で俺以外の名を囁かないでくれ

こんな狂った愛をお前は愚かだと笑うだろうか
女に溺れるなんて、柄じゃないのは知っているさ
でも、俺はお前でなきゃ満足出来ない

という甘美なる味を知ったその日から

お前はどこまで俺を狂わす?
そして、その先に待つものは何だ?
破滅か?

「イザーク?大丈夫??」

悪戯に俺を名を呼ぶその声の罪に間抜けなお前は一生気づかないだろう
ならば教えてやる
俺の狂気を
そして今、お前の心にあるストライクを消し去ってやる

「少し黙れ…」

小さな身体を乱暴にベットへ突き飛ばし、衣服を引き裂く音が響く
見開かれた瞳に黒く醜い感情を剥き出した俺が映る
次第に濡れる瞳から一粒のダイヤのような雫が流れ落ちた

泣くな・・・
俺はお前の涙が何よりも苦手だ
何も出来なくなるじゃないか

「俺は…お前をいつか壊してしまいそうだ」

俺の首に巻きつく優しくしなやかな腕が俺の狂気を暖かく包み込む
そして、甘く囁かれるその言葉に俺は囚われ、狂う

「いいよ、イザークになら・・・」

俺は死ぬまでお前の俘虜




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狂わしちゃった!
狂わせちゃった!!
狂ったイザークも好きよぉー
イザーク万歳 ∩(〃∀〃)∩ イザークに光栄あれ(違

狂愛を苦手な方ごめんなさい
哲学書読みすぎたせいか、引きづられて溺れそうなんです
あとクルーゼ書いてばかりいるのでイザークに飢えてしまいました


//Al Sa'd al Su'ud//Master;神威