* 蒼天を突き抜ける一筋の光、それは君への続く |
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人工の空を見つめたまま、何も話さなかった
しかし、の心は聴き取っていた
口には出さずイザークの心の奥で想っていた事を
口にする言葉は恥じらいを失う
沈黙こそ懐かしく貞潔な花
言葉には出さないけれどわかり合える
愛のこもった無言の時
柔らかな陽射しと花の香りを乗せた風が幼い二人の幼い愛をそっと包み込む
「、俺はお前を守れるだろうか?」
静寂を破るように零れたイザークの弱さ
あのイザークからは想像出来ない、信じ難いほどの弱さ
それは心の奥底でこの世界がどれほど壊れやすいものであるか知っているかのように
絡めた指先から伝わるの優しい鼓動が弱さを隠し生きてきた我侭な俺を包み込む
かけがえのないモノを見つけたそのとき芽生えた恐怖
鍛錬に鍛錬を重ねザフトレッドを纏ってさえも消えぬ恐怖
とても小さな小さな恐怖
微かにイザークの口元は戦慄いていた
「ずっとこのままこうして居られたらいいのにね…」
ただ、二人肩を並べて
空を見上げて
風に吹かれて
鳥の鳴き声に耳を傾けて
花の香りに包まれて
いつまでも
いつまでも
「そうだな…」
が願うように、俺だってそう願っている
しかし・・・
に出会って、に触れて、を愛する程に
俺は恐怖に怯える
いつからこんなに俺は弱くなったのか
それでも、お前を守って死ぬなら…と自分を奮い立たせてきた
だけど、それは光るガラスの愛でしかなかった
"イザークが一緒じゃなきゃ…"
止め処なく零れ落ちる涙に気づかされた
俺にとってお前を愛することが、一緒に居ることが生きる意味であるように
お前にとってもそうなのだと
コツンと肩に感じたの小さな重さ
午後の柔らかな陽射しを受け、涙に濡れた長く豊かな睫が輝く
泣き疲れたの小さな身体は抱きしめても、心はまだ怯えている
その頬で光る切ない涙の跡をそっと拭いながら、の凍てついた心をそっと口付けで溶かす
「ずっと一緒に居よう、」
その為に、俺は戦う
そして、俺は強くなる
愛しい、お前の涙に誓う
蒼天を突き抜ける一筋の光となって、
昼とも夜ともつなかい荒んだ宙から必ず帰ると
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この作品はMary様キリ番リクエストにお応えしたものです
・怒っていないイザークと穏やかな昼下がりを木陰のベンチにて愛の語らい
独白で語らってない…と言う突っ込みが聞こえてきそうですね
書き終え読み返すと、ちょっとどこか切なくなってしまいました
推敲すればするほど、どつぼに・・・
ごく普通の安らぎのときの中に合っても、彼らはやはり軍人である事を片時も忘れないと思うのです
軍人であるが故の葛藤、決意があり、それは彼らがまだ幼い故、余計に切なく感じられるのではないでしょうか
そして、イザ王子にはガラスの愛ではなく、たとえ灰まみれでもダイヤモンドの愛を手にして欲しいと思う私です
いつもご愛読して頂有難うございます!
この場をお借りして御礼申し上げます
2009.6.3 //Al Sa'd al Su'ud//Master:神威
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